朝食中に部屋のお布団が片づけられるという日本旅館・民宿の慣習について

当館ではお客様の朝食中にお布団を片付けています。

ベッドではなく敷布団である日本旅館、民宿ならではの昔からの慣習です。


今日は宿の布団のお話です!

おはようございます!民宿美味し宿かどやのガクです。

朝食時の布団あげは良いこと?悪いこと?

実は最近、若いお客様から

朝食から戻ったらお布団があげられていてビックリした!

というお声を頂戴しました。

どうも、”民宿”へのご宿泊は初めてだったようです。

私の感覚(アラフィフ)ですと、民宿や旅館では、朝食中にお布団が片付いているのが当たり前でした。

ホテル泊、ベッドのあるお部屋泊等、近頃は宿泊施設も多様化してきていますので、民宿や旅館の慣習を知らない方(特に若い方が多いかな?)と思ったり。民宿や旅館でも、人手不足が相まって、『お布団あげ』をしない施設さんが増えてきているようです。

もちろん、それだけではありません。お布団を片付けないでほしいというお客様からのニーズが増えてきているから、というのもあるようです。

そもそも、朝食時にお布団を片づけてしまうことは良いことなのでしょうか、悪いことなのでしょうか。


ホテルやペンション等ベッドのお宿だと
こういった話にはならないのですが・・・

お布団を片付けない方が良いと考える理由

お客様側から見て、お布団を片付けないでほしいとする理由は大きく2つあるようです。

一つは滞在中はお部屋に入ってきてほしくないから。この考え方、特に外国人の方に多いと聞きました。宿泊先の部屋はプライベート空間。日本人でも自分の不在中にお布団を敷く、お布団を片付ける、といったおもてなしを嫌だと思われる方もあるかもしれません。

もう一つは朝食から帰ってきて二度寝したいから。ビュッフェスタイルのホテルと異なり、旅館や民宿は朝食時間が決まっているケースが多いです。(炊き立て、作りたての朝食を食べてもらいたいからです)


炊きたてご飯、熱々のお味噌汁

食べたい時に食べる、寝たい時に寝る、といった自由な時間の使い方をされたい方は、そもそも日本型の宿泊施設は向いていないかもしれません。

勿論、湯治等で連泊滞在の場合はその限りではありません。

お布団を片付けてしまった方が良いと考える理由

多くの旅館や民宿がお客様一組に対して1部屋です。高級旅館ならば二間続きで机のあるお部屋とお布団の敷かれている部屋は別々にあるかもしれません。

一般的な民宿や旅館は時間によって一つの部屋がリビングになったり、寝室になったり。お部屋食の場合はダイニングにもなります。時間によってお部屋の利用用途が変わります。お布団を片付けたり、あるいは敷いたりと、その模様替えをするのが接客係の仕事です。


部屋を接客係が模様替えしていくのが日本式

宿の立場からするとお布団あげというのは重労働です。でも、日本の宿はベッドではなくお布団文化なわけですから、敷いて片づける、というのは、そもそもお客様にそのような労力をかけさせないという思いがあります。

一方、お客様の側から見た理由もあります。朝食から部屋に戻った後は、荷物を整理して帰る準備がしたいですよね。

お布団を敷いたままだと、埃っぽいし、そもそも布団が邪魔になります。出発準備でカバンを広げるスペースが少ないため、忘れ物をしがちになります。

以上が、日本の宿においてお布団を片付けるのが一般的である理由、と言えます。

じゃあ、布団を片付けてほしい時に連絡を入れる、という方式にすればどうか?1日1組か2組だけならば可能かもしれませんが、朝食の準備や後片付け、チェックアウト業務と並行しながらですと、家族でやっている私たちのような民宿の場合は人手が足りず、難しいかもしれません。

仮に対応するとすれば、朝食時にお布団を片付けるか、チェックアウトされるまでお布団を敷きっぱなしにするかの二者択一になるでしょう。

では、当館は今後どうするか?

時代は変化していきます。お布団を朝食時に片づけることが正解なのかどうかはわかりません。今度、変わってくるかもしれません。

ただ、当館におきましては

今後も朝食時にお布団を片付けるスタイルは続けていきます。

理由は創業47年続いている常連様の多い民宿ですので、

片づけるのが普通、と思っているお客様の方が圧倒的に多いから

です。

片づけることで生じるクレームよりも、片づけなくすることで生じるクレームの方が多いと考えます。

大切なのは初めてお越しいただくお客様に、

当館が朝食時にお布団を片付けるスタイルの宿である

ということを知っておいてもらうことかと思います。

何十年も宿業、民宿や旅館業をやっている私たちにとっては当たり前のことでも、知らない方には非常識に感じるかも知れません。

なので、正しいか正しくないかではなく、「片づけるスタイルの宿」であることをご承知いただき、それが嫌なお客様は日本型の宿泊施設ではなく、ベッドのあるスタイルのホテルにご宿泊していただいた方がよろしいかと思います。


少し大げさですが「布団文化」は
継承していきたいと思っています

もちろん、チェックイン時に布団が既に敷いてある、チェックアウト時まで布団は片づけない、という対応は事前に言っていただければ可能です。

ただ、一部屋でお茶を飲んだりコーヒーを飲んだりする小さな宿です。特に冬季は朝食後、お部屋にコーヒーをお持ちするサービスを大変喜んでいただいています。


冬季のみのサービスです♪

お布団を敷いたままのお部屋にコーヒーをお持ちするのは避けたい(こぼしちゃう?!)、というのが正直なところです。

このスタイルを気にいって下さっているお客様が、現時点で何度もお越し下さっているお客様である。そんな風に考えています。

時代は変化していますが、まだしばらくは今のままで行きます。

本当はですね。チェックアウトまでお布団敷きっぱなしの方が、早朝の人手を減らせるので、宿の運営的には助かるってお宿さん多いかもしれません。

だからといって変更していくのは民宿や旅館のホテル化です。ホテルスタイルが良い人はホテルに泊まれば良いわけで。

民宿らしさ、旅館らしさはこれからも残していきたいと思います。


日本旅館の”布団敷き”文化を継承します!!

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コメント

  1. […] 部屋に朝食準備をすることは、日本の宿の文化だと、改めて思いました。 お客様のご希望がない限り、当館もこのスタイルです。よろしくお願いします。 https://www.kasumi-kadoya.co.jp/blog/20110 […]

  2. […]  香住・佐津温泉『民宿かどや』公式ブログ 朝食中に部屋のお布団が片づけられるという日本旅館・民宿の慣習についてhttps://www.kasumi-kadoya.co.jp/blog/20110当館ではお客様の朝食中に […]