インターネットは従来のやり方を置き換えたのではなく激変させた

インターネット

おはようございます。
民宿美味し宿かどやのGakuです。

昨日は16時から22時頃までサーバーがダウンして弊社サイトと当ブログの閲覧ができませんでした。
インターネットからの予約もできませんでした。ご迷惑をお掛けしました。現在は正常に閲覧できます。

先日の「お知らせ」をきっかけに旅行業界のお話が続いています。
もう一つだけ私の「思い」としてお話させてください。

ひょっとしたら私たちの旅行業界だけでなく、様々な業界で同じようなことが起こっているかもしれません。

旅館
自分の業界に置き換えて読んでみてください

インターネットマーケティングのお話です。

「インターネットで集客する」というのは、業者任せでなく自分で集客しないといけなくなった、ということ。
それは予約サイトを通しても同様です。

旅行業界の場合、集客を旅行会社に依存していた部分が強く、業界にはこの考え方がまだまだ認識できない人が多いようです。
批判もあるかもしれませんが、今日は思い切ってそのことを書きました。

旅行業界の悪しき伝統

予約サイトからご予約を頂いた場合、宿泊施設は予約サイトに対して何%かの手数料を支払う仕組みになっています。
おそらくそのことはご存じの方も多いと思います。
多くの宿泊施設が「送客手数料」と呼んでいます。が、私は「送客手数料」を支払っているとは思っていません。

予約サイトが登場するまで、お客様は旅行会社から送客していただくことが主流でした。
宿が旅行会社からお客様を送客してもらい、その対価として何%かの送客手数料を支払う。
宿が営業に行く、と言ったらお客様のところへ行くのではなくて旅行会社へ行く。インターネットが普及していなかった時代はそれが普通でした。

予約サイトが登場した時、多くの宿泊施設がインターネットの中にある旅行会社が送客をしてくれている、と感じました。なので、旅行会社のことをリアルエージェント、インターネットの中にある旅行会社のことをネットエージェントと呼んだりもしました。

旅行代理店
実店舗を持つリアルエージェント

旅館の仕事はおもてなし。お部屋をキレイにしておいしい食事をお出しする。
丁寧に接客するのがお仕事。お客様を集めるのは旅行会社の仕事。
そんな暗黙の了解。固定観念が植え付けられました。
そのことが、以前お話した旅館の販売価格を旅行会社が決めるという状況も生み出してしまいました。

そんな経緯もあり、旅行会社が予約サイトに変わっても、結局お客様は送ってくれるもの。自分たちは、ただ待っているだけ、のところが多かったようです。

予約サイトと旅行会社の違い

既に昨日の記事「じゃらんnet」「楽天トラベル」「るるぶトラベル」を比べてみるでお話した通り、うまく行っている予約サイトの前身は旅行会社ではありません。
広告会社だったり、インターネットモールの運営会社です。あくまでも、お客様が集まる「場」を作っていること。言ってみれば、「集客」を担当しています。

サイトにお越しいただいたお客様が実際に予約をしていただくには、宿が何らかの努力をしないといけません。例えば、予約サイト内にあるツールを活用したり、楽天トラベルやじゃらんネットの中で広告を打って掲載順位を上げたりするわけです。私が予約サイトに支払っているお金は、「送客手数料」ではなく、「場代」であり「ツール使用料」なんです。
私のところのような小さな宿が、サーバー代、予約受付システム、メルマガ配信システム、ポイントシステム等を導入しようとしたら、とても支払える金額とはなりません。

先日の私のブログ記事を受けて、楽天トラベルのシステムを作った現楽天役員の方がブログを書いてくださっています。

ネット予約を自社サイトと楽天トラベルのみに絞った施設さんの記事に思うこと- 中村晃一ブログ

「カスタマイズページ」のできる経緯のお話、しびれました。

「パンフレット」は編集の権限を旅行代理店が持つものでしたが、“カスタマイズページ”はページ編集の力(=それはすなわちマーケティングパワーそのもの)を施設さんの手に取り戻し、宿泊業界が自らの足で立って商売を行なっていくものだと私達は考えました。

それは私達が目指す“エンパワーメント・モデル(Enpowerment model)”だったのです。

旅行代理店からマーケティングパワーを宿泊業界が取り戻す。

まさにこれです。
この気持を持っているか、持っていないか。
インターネットの中で集客、商売をしていくには従来の慣例を疑う。
思い切って否定するぐらいの気持ちが必要です。

インターネットの世界を受け入れる

お客様がモノをネットで購入したり、予約をネットで入れたりするのは今や当たり前になっています。
でも、売り手側はどうでしょうか。
未だ、インターネットの本質をわかっていないような気がします。

インターネットとは
自分たちの「価値」を自らが伝えることのできる場。

『自分たち』とは自分自身、自分の会社(宿)、自分の暮らしている地域のことを指します。

お客様との関係性が深まれば、ブログやメルマガ、ソーシャルメディアを活用してたくさんの情報をお届けすることができます。
それはお客様が数あるお店、施設の中から行きたいところを選ぶ理由となります。

いかがでしょうか。皆さんの業界は事業者側がインターネットの世界を受け入れているでしょうか。
お客さまにとっての価値となる情報をお届けするためにも。
地域の同業者がライバルではなくパートナーとなるためにも。

インターネットは単なるツールです。
でも、世の中のあり様、従来のやり方を劇的に変えるツールです。
単に置き換わったものではない、ということを認識しなければなりません。

例えば最近多くの観光協会が、イベントを開催して集客するのが仕事になっています。
例えばインターネットの勉強会をするなどして協会員に集客の自助努力をする場としていくべきでしょう。

そんなふうに思っている私がどんな地域情報をお届けしていくか。
引き続き明日からのブログ、ご期待ください。

香住/佐津/柴山 民宿美味し宿かどや
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