ホタルイカは水揚げ相場が下落しても販売価格はなぜ安くならないのか?

B級グルメ(底モン)

おはようございます。民宿美味し宿かどやのガクです。

底引き網漁船もあと2週間ほどとなりました。3月の松葉ガニ終了以降はお魚が中心、中でも今の時期の旬といえばホタルイカです。


今の時期はかなり大きめです

そんな最盛期のホタルイカですが、昨日こんな残念な記事が。

ホタルイカの価格が低迷 豊漁、そしてコロナで需要減も(朝日新聞)

但馬漁業協同組合(同県香美町)によると今年の生ホタルイカの3月~4月の漁獲量は計約265トン。前年同期の約173トンの1・5倍以上になった。平均単価は1キロあたり179円で、前年の556円から3分の1以下になった。

漁獲量の増え方以上に単価が下がった背景には、新型コロナによる緊急事態宣言がある。飲食店や宿泊施設が休業して需要がなくなった。漁協関係者からは「価格の落ち込みは想定以上」との声が漏れる。

豊漁ながらも新型コロナの影響で需要が減り、価格が大暴落、とあります。


あれ?!でもそんなに安くでは売っていない気がする!

そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。確かに生のホタルイカの価格は3分の1になっている。

千円分が3百円で買えても良いのでは?

そうイメージしそうですが、ホタルイカの場合、ほとんど生で流通していません。


茹でたてのホタルイカ

一般的には茹でた状態で販売されています。


茹でたら工賃かかって高くなるの??

いえいえ。まあ、だからって茹でるのにはそんなに工賃かかりません。実はホタルイカ、1ぱいずつ目を取っていかなければならないのです。


ホタルイカの目は硬い


目を外す作業が必要

一般的にスーパーやおみやげ屋さんとかで販売されているホタルイカは茹でて目が取り除かれたものです。

茹でた後にこの目を1ぱいずつ削除するのって手作業です。大変な作業と思いませんか?

つまり、生のホタルイカを安価で入手しても、茹でて目を取る作業が入った時点でその分の工賃が発生するのです。それは何倍になる、というものではないのです。例えば、工賃が千円としたら

生千円分+工賃千円=2千円

生4百円分+工賃千円=千4百円

と、3分の1の相場になっても割引は3割にしかなりません。

※あくまで金額は適当です。イメージで捉えてください。

去年に比べ、消費税が2%上がっていますし、配送コストなどは新型コロナの影響で上がっているかもしれません。野菜とかすごい値段になっていますよね、今。

というわけで、お店に並ぶとそんなに安価にはなっていない。お魚のように捌かずに生でそのまま購入できるものと違い、生だとすぐにダメになってしまい、手間をかける食材の場合は、人件費や郵送費の固定費が変わらない分、水揚げ価格ほどは下落しないというカラクリがあります。

とはいいつつ・・・

やっぱり旬のものを旬に食べるのは美味しいし、ホタルイカは美味しいです。

そんなに大量に買って食べ放題で食べるものではないので、適正価格で購入されてそんなに問題のある食材ではないかな、と思います。

どこのスーパーでも、例年より気持ち程度は安いようですし。

というわけで、今日は値段のからくり的なお話をしました。私の類推ですけどf^^;。

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