劇作家&豊岡市参与平田オリザさんのお話を聞いて教育・地域振興・ビジネスに演劇はマストと思った件

3連休が終わりました。今年の秋はお休みの日並びが悪いですね。去年はもっとお休みが多かったのに・・・

台風も近づいていますが、今日からお仕事の皆様、今週もファイトです!!

紅ガニを焼く
連日紅ガニ(香住ガニ)焼いています!!
おはようございます!民宿美味し宿かどやのガクです。

3連休前、金曜日のお話です。

劇作家の平田オリザさんのお話を聞きに行ってきました。

但馬コネクション
第34回但馬コネクション(2016年9月開催分)
ゲストスピーカー「平田オリザさん」に参加!

平田オリザさんは豊岡市の参与

なぜ、平田オリザさん?

実は平田オリザさんは豊岡市の芸術文化参与という肩書もお持ちです。豊岡市は芸術文化による地方創生を掲げています。城崎国際アートセンターの芸術監督も兼務し、城崎国際アートセンターを豊岡の芸術文化の国際的戦略拠点として育てようとされています。また、豊岡市内の小学校の授業の中で、演劇を活用したコミュニケーション能力を向上させる教育を推進されています。

個人的にはこの「演劇を活用した教育」というのにものすごく興味がありました。私自身、演劇には疎いのですが、自分の商いの師匠が演劇を活用したマーケティング理論をお持ちのため、「演劇」がビジネス、教育、地域振興に役立つという発想がすーっと自分の中で理解できたのです。

演劇の練習
3年半前エクスマ上級コースで
私も演劇のワークをやりました!

なぜ、演劇が教育に役立つのか?コミュニケーション教育に役立つのか?私はそんな視点で話をお聞きしました。

これからお話しする内容は平田オリザさんの著書講談社現代新書「わかりあえないことから~コミュニケーション能力とは何か」をお読みいただくとより深くご理解いただけると思います。

平田オリザさんの著書
平田オリザさんの著書

平田オリザさんサイン
サインももらっちゃいました♪

コミュニケーション能力とは?

最初に出てきた言葉が”コミュニケーション能力”。これを子供たちにつけさせる。その前提条件となる考え方が初めて聞く内容、面白かったです。

まず、今までの日本の教育でコミュニケーションとは「わかりあえる」ことに目標がありました。でも、これからは「わかりあえないこと」が前提となる。国、民族が多様化し、同じ風習や文化の前提条件で物事を考えられなくなってきているからです。

それは、演劇をやってみるとよくわかる。例えば、国籍が違っている場合。

列車の中であかの他人同士が乗り合わせた際に声を掛け合うかどうか、という演劇ワークをやってみる。

例えば、日本人だと見ず知らずの者同士が声を掛け合うのは1割ぐらい。アメリカ人、オーストラリア人だとほとんどが声を掛け合う。日本や韓国は「敬語」での対話が発達しており、どちらが目上でどちらが目下かによって声のかけやすい、にくいがある。更には日本人には「察する」文化がある。逆にアメリカやオーストラリアでは「自分は敵ではないよ」ということを証明するために、気軽に声掛けをして仲良くなろうとする文化がある。かといって同じ英語圏でもイギリスは貴族には気軽に声をかけてはいけないなどの身分による壁がある。(でも、アイルランドは100%声掛けするとかややこしい!!)

つまり、そこにいる人種によって状況が異なる。演劇の内容もガラッと変わるわけです。

また、家に招待された、というケースがあったとします。日本や韓国だと靴を脱いであがります。欧米は靴を履いたまま入ります。日本では脱いだ靴を反転させて揃えます。でも韓国でそれをすると「早く帰りたい」という意思表示になり、大変失礼なこと。所作一つ一つにも国によって違いがあるわけです。

そう考えた場合、今の子供たちに必要なのはこれまでの価値観で作ってきた日本人としての常識を教えることのままで良いのか。もちろん、日本人としてのマナーや素養は大切。でもそれ以上に

受け取る側の文化によって受け取り方が違うことを知る

異文化理解能力を子供たちに付けさせる

みんな違って大変なことを理解した上で、合意形成能力を身に付けさせる

協調性ではなく社交性

価値観はバラバラでいいから社交性を高めてうまくやっていく

といったお話をされました。

コンテクストの共有、ズレを認識する大切さ

話を日本人に戻して・・・

日本人だけでも話し言葉を理解するズレが生じることはあります。

「今からボーリングに行かない?」

という言葉を誰が誰に発したのか。若い男性が若い女性に言ったのであれば、デートに誘ったということ。ボーリングに行かなければならないのではなく、あくまでデートの手段であり、その後の会話で他の遊びの案が出てくるかもしれない。年配のグループであれば、ボーリングがブームだった頃にメンバーの集まり、サークル活動かもしれない。時代が違うと、ボーリングがまだまだ知られていないレジャーなのかもしれない。

一つの言葉からその背景がみえてくる。その人がどんな意図でその言葉を発しているのか。これをコンテクストといいます。言葉から状況が理解できること、気持ちをくみ取ることができることをコンテクストの共有と言います。

逆に先ほどの列車でのケース、話しかけて良いかどうかわからない状況のことをコンテクストのズレと言います。

このコンテクストのズレというのは、容易に見つけることができない場合があり、コミュニケーションがとりにくい状況を作りだします。

コンテクストが理解できた段階ででてきた興味深いお話が

弱者のコンテクストを理解する

ということ。

これは末期ガン患者の夫を看病する奥様のホスピスでのケースでお話しされました。

夫の薬が効かない。奥さんが「薬が効かない」と看護師さんに訴える。その時、看護師さんは薬の成分や効能を説明して説得しようとする。それでも納得いかず毎日同じ訴えをしてくる。ある日、ベテランの医師が同じように奥さんにクレームを言われた。その時、その医師は「奥さん、つらいねぇ」とだけ言った。奥さんはその場で泣き崩れて次の日からはその訴えをしなくなった。

奥さんはどうしてほしかったのか。薬の成分や効能を説明してほしかったのではなく、つらい気持ちに寄り添ってほしかったのです。

これが弱者のコンテクストを理解する、ということ。

これ、私も苦手な部分です。例えば従業員が不満を言う。それを理解、改善するために論理的に負の解消をしようとする。私は常に説明して納得させよう、不満を封じ込めようとしてしまう傾向があります。ひょっとしたら、それは具体的な負の解消をしてほしかったのではなく、「私が苦しんでいるのを知って下さい!もっと向き合ってください!」というSOS信号だったのかもしれません。話し合いの場、不満を聞く、その不満に寄り添う時間をとることが重要であって、さっさと解決策を提案することがゴールではなかったのです。

先日のツヴォイさんとのお話

従業員一人一人の昨日との違いに気づくことができるか

それを必ず言葉にして伝えているか

ということに通じる内容として私にはとても刺さりました。

こういった意図を深いところまで読み取ることで、演劇は成り立ちます。

ね、そう考えると演劇ってビジネスにも教育にも地域振興にも、ひょっとしたら恋愛にも役立つ気がしてきますよね?

コンテクストの共有、ズレを認識すること。

この重要性をとても感じました。

コミュニケーション能力やコンテクストの理解力は、地域間格差が広がっているそうです。特に都会の私立小中学校は、教科書を使わず、演劇を活用した授業をとりいれたりして、これらの能力のついた子供たちを育てようとしているそうです。子供の経済格差はすぐに発見されますが、文化格差は見つからないまま、きづかれないになる可能性が高い。だからこそこれを地方でやろうとしている豊岡市はすごいです。また、岡山県奈義町では町の公務員試験に演劇のワークを取り入れているとのこと。

職員候補を“演劇”で選抜?過疎化に悩む町の採用試験が前衛的

演劇制作で重視するのは、もちろん演技力や身体能力ではない。

最大の狙いは、受験者が主体的に動け、かつ周囲と協力して物事を進められるかの見極めだ。

試験では紙芝居や討論劇の制作と発表を行い、さらに関連した個別の口頭試問を基準とする予定。

その場で与えられたテーマに対し、セリフづくりや配役の決定などといった場面で、どのように行動したかを見るという。

2014年度の合計特殊出生率(女性1人が一生涯で生む子供の数)が2.81人、つまり子供を3人近く生んでいるご夫婦の多い町、「子育てするなら奈義町へ」をキャッチフレーズを掲げて結果を出している勢いのある町ならではの役場の人材確保の方法です。

いや~すごいです!!

教育にもビジネスにも、まちづくりにも演劇は必須!!

自分もコンテクストを敏感に感じられる人間になりたい!!

改めてそう感じた夜の学びと出会いの場でした・・。

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TODAY’S PHOTO
懇親会にて城崎国際アートセンターの田口館長と
田口館長と
今度、城崎国際アートセンターにも
遊びに行ってみたいと思います!!

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香住/佐津/柴山 民宿美味し宿かどや
Tel:0796-38-0113
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