日本海側の海辺の町だから。久しぶりに北前船について学ぶセミナーを受講してきました

香美町で開催された「北前船」の講習会 まちの話
香美町で開催された「北前船」の講習会

日本海側の海辺の町だから。久しぶりに北前船について学ぶセミナーを受講してきました

北前船の”北前”とは、瀬戸内や阪神から見て、日本海方面を指していう地域名称のこと。つまり、北前船は大阪発西回りで日本海を北上、北海道まで運行していた船のことです。江戸時代に東回りや太平洋を移動していた廻船のことを”北前”船とは言いません。

香美町で開催された「北前船」の講習会

香美町で開催された「北前船」の講習会

おはようございます!民宿美味し宿かどやのガクです!!

10年ほど前にもかなり深く勉強していた北前船について。先週、久しぶりに講習会を受けてきました。

北前船の寄港地は、日本遺産に認定されています。

北前船 KITAMAE 公式サイト【日本遺産・観光案内】
日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主集落~」の公式Webサイト。北前船にまつわる歴史から文化、様々な逸話、現代に今も息づく各地域の構成文化財、各寄港地のストーリーを動画や文章で紹介します。

兵庫県北部地方は日本海側に豊岡市、香美町、新温泉町と1市2町がありますが、日本遺産のプロジェクトには、新温泉町が参画しています。

参画していない豊岡市や香美町にも、北前船の歴史はしっかりとあります。

例えば、豊岡市には竹野町が北前船が盛んだった地域であり、”北前館”という温浴施設兼北前船の展示施設があります。

竹野海岸 絶景温泉 北前館|日本海を一望できる絶景温泉
城崎温泉近く、関西随一の海水浴場『竹野浜』を一望できる竹野温泉。特産のお土産も充実。人気のジオカヌーもコチラ。

香美町にも今回の講習会を開催した香美町立ジオパークと海の文化館の2階に北前船の展示物と解説のコーナーがあります。

ジオパークと海の文化館
香美町立ジオパークと海の文化館は、香美町内の優れた地質遺産や自然環境を活かし、山陰海岸ジオパーク等の学習、普及及び推進活動の場を提供し、山陰海岸ジオパークを活用したまちづくりを推進するため生まれまれた文化施設です。自然学校の受け入れ、観光客の町内観光施設等への回遊を促進させ、また、ガイド養成講座や研修を行う人材育成の場...

今回は主に香住の北前館の歴史にフォーカス。例えば、北前船のスタートは寛文12(1672)年、河村瑞賢による西廻り航路を確立した時。この時、幕府認定の寄港地が10箇所定められました。それが以下の通り。

・佐渡小木(新潟県佐渡市)
・能登福浦(石川県志賀町)
・但馬柴山(兵庫県香美町)
・石見温泉津(島根県大田市)
・長門下関(山口県下関市)
・摂津大坂(大阪府大阪市)
・紀伊大嶋(和歌山県串本町)
・伊勢方座(三重県南伊勢町)
・志摩安乗(三重県志摩市阿児町)
・伊豆下田(静岡県下田市)

出羽酒田(山形県酒田市)から下関経由で江戸までこのルートで最初に選ばれた10の港。オリジナル10ですね。その中に現在の柴山港が入っています。

ジオパークと海の文化館の北前館に関する説明パネルより

柴山港は天然の避難港になっている(ジオパークと海の文化館の説明パネルより)

今回、北前船のお話を香美町(香住海岸)にフォーカスした講座だったのですが、色々と興味深いお話がありました。例えば、北前船が始まった当初は柴山港の手前「今子浦」が風待ち港(避難港)として大いに活躍しましたが、それは江戸時代陸が見えるルートを航行していた時代のこと。江戸時代末期になると、沖合い移動が多くなり、次第に今強羅へは寄稿されなくなったとのことです。また、明治末期になると、鉄道が敷かれ、運送手段が海から陸へと変わっていきました。香住で廻船事業をされていた方が撤退して行ったのもこの頃です。

廻船から漁業、海水浴ブーム、そしてカニを中心とした観光業へ。50年周期で働き方、産業が変化して行ったのが当地であり、江戸時代から明治の半ばまで、廻船(北前船)が最も盛んだった頃の話を聞くのもまた、当地の歴史の一時代を知ることとなります。

ちなみに・・・

かどやの前の町道は戦前、廻船を営んでいた庄屋さんの豪邸が並んでいた道でもあります。

かどやさんの近所は豪華な古い家が多いのはなぜ?~北前船(廻船)の名残り
カニシーズンになるとお客様の支払いが5万円を超えることが多くなります。収入印紙のいる金額です。チェックアウトの際、 「ああ、もったいないから収入印紙貼らなくていいよ」 と言われるお客様があります。 実は収入印紙の貼付は必須...

また、佐津で海水浴をしていたら、北前船の歴史を知ることのできる異物と出会ったり。

佐津休みの自由研究にも!?佐津海水浴場で陶器の欠けらを拾ってみませんか?
佐津海水浴場の水際(みずぎわ)。大きめの砂利石に陶器のカケラが落ちているのをよく見かけます。案外簡単に落ちているものです。なぜ、こんなに陶器のカケラが落ちているのか。不思議に思いませんか?実はこれ、江戸時代から明治時代にかけて、北前船で運ばれていた陶器の一部なのです。

現存の風景からも歴史を感じたりもできます。新しく仕入れられた裏話、エピソードは今後も当ブログにて紹介していきますのでご期待下さい。

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